【仕事】僕の部署の部長が怖い。
僕の部署の部長は怖い。
理攻め
怖いと言っても、怒鳴り散らすような短気者ではない。
とにかく理詰めで逃げ道をなくすタイプの怖さ。
加えて、分かりにくくあいまいな受け答えを許さない。
呼ばれた人はすぐさま立ち上がって部長の席に向かい、聞かれたことにこたえる。
この時、答え方を間違えた者はその毒牙にかかる(ちょっと大げさか)。
部長の席に近い僕は、何度もその光景を目にし、そして学んだ。
Yes or No
地雷を踏む人の多くは「聞かれたことに率直に答える」という基本で躓く。
例えば、部長の「○○はもうやったのか?」という問いに対して、
やっていないことを後ろめたく思う気持ちはわかるが、
「その件については、他の案件が立て込んでいる影響で…」などと切り返そうものなら
「私が聞きたいのはYesかNoかだ」と一蹴される。
出鼻をくじかれた人は、後の説明もグダグダになり、ドツボにはまる。
理由とセットで見通しを述べる
仮にやっていなかったとして、その場合の最善の回答はこうだ。
「まだやっておりません、申し訳ございません。」
すると部長はこう返す。
「なぜまだやっていないんだ。」
ここでようやく理由を説明する。
ただし、「まだやっていない」ということを咎められているのは明白。
理由を言うだけでは言い訳としかとられないため、
「いつまでにやる」かをセットで伝える。
「他の案件で立て込んでいますが、午前中で解決させる見通しが立ちました。その件については夕方、遅くとも明日午前中には終わらせます。」
これでようやく部長も「わかった、夕方に一度進捗を報告しろ」となるか、
「それでは遅い、他の案件は明日でいいから先に片付けろ」と指示を出す。
具体的な数字で示す
逆鱗に触れる禁止ワードの一つに「あいまいな主観」がある。
「すごく」とか「かなり」、「思ったより」といった言葉だ。
売上の進捗を説明する際、
「今月の売上は思った以上に○○の売れ行きが芳しくなく、かなり苦戦しそうです。」
といった具合の説明は最悪だ。
ほぼ必ず「何もわからん、具体的な数字を出しなさい、すぐに」と言われる。
この場合は「1万ケース販売予定の○○が7,000ケース前後になってしまう見込みです。金額は計画より1,500万円ショートしそうです。」と言えればとりあえずOK。
とりあえずOKだが、その原因と今後の対策まで言えなければ結局撃沈する。
いかん、ここまで思い出しながら書いているだけで胃に穴が開きそうだ。
とにかく、僕から見ても部長は超多忙な人だ。
当然、部下のダラダラとしたあいまいな説明など聞いている暇はない。
シンプル&ロジカルな回答が求められる。
とはいえ、部長の言動は一貫して論理的で、理不尽なことはほとんど言わない。
できないものはできないとして、なぜできないか、どうしたいかを簡潔に説明しさえすれば的確にアドバイスもくれるし、理にかなっていれば自分の裁量で仕事も任せてくれる。
だけど、いつ飛んでくるかわからない部長の質問に
常日頃から備えておくのって、結構たいへんなんだよなぁ。
※他意はない