自分の時間と他人の感謝。引くべき「ライン」はどこでしょう?
僕は今の部署で、一番Excelに詳しいと自信を持って言える。
ただそんなにすごいわけではなく、他の人があんまりExcelに詳しくないからだけど。
「VLOOKUPって何?」というレベルの人がチラホラいる部署と言えばお分かりいただけるだろうか。
そんなわけで僕はExcel関連で相談を受けることが多い。
関数や機能の使い方を教えることもあれば、業務短縮につながる仕組みを作ることもある。
しかし僕の本来の業務は営業である。
物を売ってお金に換えてくるのが仕事。
業務効率化の作業は通常業務を終えた後にやる。
たまに業務時間の合間にExcelを使ってしょうもないこともしているが、基本的に就業時間中はやることがたくさんある。
なので、誰かを助けるには残業が必要になる。
だけど去年の8月から一応管理職になったので、基本的に残業代はつかない。
つまり、タダ働き。
まだ子供も小さいし、できれば早く帰りたい。
残業代も出ないのにわざわざ残って他人の業務を楽にするなんて、正直言って割に合わない。
だけど、遅くまで残って全て手打ちしている事務職の方を見て見ぬふりをするのは、ちょっとできない。
Excelの機能を少し工夫すれば、ほとんど全部自動化できる。
僕が30分作業するだけで、事務の人の仕事が10分減るような作業がゴロゴロある。
しかもその日一日だけじゃなく、これからずっとだ。
部署全体のことを考えればやらない理由はない。
本来僕の業務ではないけど、あまりに個別案件すぎて情シスも対応してくれない。
できる人間が僕しかいないので僕がやっている。
自分でできるように教えることも考えるが、それはそれで時間がかかる。
将来的にはその方がいいんだろうけど。
実際、やれば業務改善につながるし感謝もされる。
感謝されれば悪い気はしない。
とはいえ、僕の時間を差し出していることに完全に納得しているわけでもない。
自分の時間と他人からの感謝。
この二つをどこで線引きするか、未だに折り合いがつけられずにいる。