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僕の人生補完計画

【仕事】僕は一人で帰りたい。 ~帰りの電車に揺られながら、心を整える時間~

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仕事が終わって、家に帰る電車の中が好きだ。

 

僕はだいたい19時から20時の間には仕事を終えて退社する。
この時間の電車は、家にまっすぐ帰る人達で混雑している。

 

まだ早い時間なので酔っ払いなどもおらず、
かといって子供が乗るには遅い時間なので、皆静かに過ごしている。

 

帰りの電車の中は明るいわけでもなく、
かといって薄暗いというほどではない微妙な明るさで独特の雰囲気がある。

 

その日の仕事をやり切って、めんどくさいことは全部会社のデスクに置いてきた。
次の日の朝までの短い時間ではあるが、僕は自由になる。

 

たいていの人は手元のスマートフォンに視線を落としてうつむき加減で電車に揺られている。
その他には本を読んだり、ただぼんやりしたり、疲れ果てて眠っている人もちらほら。

 

みんな疲れてるんだろうな、僕もだよ。


電車の走行音とアナウンス以外には、ほとんど何の音もしない。

 

日中は職場でいろんな方向にアンテナを伸ばしている。
気持ちを外に外に広げて、あわただしい外界とコンタクトを取り続ける。

 

帰りの車中ではひたすら自分の中に意識を集中する。
自分の頭の中の声を聴き、心を探る。
仕事モードの自分からプライベートモードの自分に切り替わっていく気持ちのグラデーションをじんわりと感じる。

 

 

混みあった電車というのは不思議なもので、
こんなに狭い空間にたくさんの人がいるのに孤独。
しかしそれは不快な孤独ではなく、どちらかというと心地よい孤独。

 

誰も僕に注意を払わず、僕も周囲を気にしない。
まるで昼間に傷ついた心を守るように、ただひたすらに自分の殻にこもったたくさんの人達が揺られている様は、落ち着くと同時に、少し不気味。

 

僕の家の最寄り駅は、同時に会社の寮の最寄り駅でもある。
タイミングによっては同僚と一緒に帰ることもできる。
できるけど、しない。
一緒に帰らずに済むように、わざと時間をずらしたりする。

 

同僚が嫌いなわけではない。
その日の仕事の締めくくりとして、一人で帰りたいのだ。
仕事でささくれだった心をなだめるために、
一人静かに電車に揺られる時間が必要なのだ。

 

そうして穏やかな気持ちになった僕は、のんびり歩いて家に帰る。

 

 

 

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