不安や悩みをノートに殴り書きすれば、その90%は解決したも同然になることが分かった。
最近、仕事の悩みや不安を抱えることが多かった。
一時期、眠りも浅くなり、これはまずいと思っていろいろ試した中で、
「ノートに書きなぐって不安を軽減する方法」というものを発見したのでご紹介する。
メモをすると脳は忘れようとする
どこで読んだが思い出せないが、「メモすることで忘れる」という技がある。
メモを取ったという安心感で、忘れてもいいのだと脳を油断させる。
これを逆手にとって「忘れたいことをメモすれば忘れられる!」
という短絡的な衝動でメモを書き始めた。
忘れるために書き始めたのだが、まったく意図していなかった別の効果が表れることに気づいた。
書くことで発見したこと
とりあえず手近にあったノートに不安なことを書きなぐってみた。
さらに思いついたこと、その不安から連想されることをどんどん書き足した。
すると、あることに気づいた。
不安に思っていたことが、どんどん具体的に考えられるようになったのだ。
- 何が不安なのか。
- どう問題なのか。
- それは解決できるのか、できないのか。
- 細かく分けたとき、解決できることはどれだけあるか。
- 解決できないことは、何が障害になっているのか。
- その障害は誰かの助けでどうにかできるのか。
- 今の時点でわかっていることは何か。
- 逆に、分かっていないことは何か。
- 今どういう状況にあるのか。
書けば書くほど、連想ゲームのように次々と事実が頭に思い浮かぶ。
「どうしよう」のループから抜け出す
人は不安や悩みにさらされているとき、頭の中で「どうしよう」が無限ループする。
同じことをぐるぐる考えて「どうしよう」に戻ってまた繰り返す。
書きなぐることで、このループから抜け出すことができた。
書いて目にすることで、次のステップに進むために頭を使えるようになった。
不思議なくらいに頭が整理される。
書くことでいろんなことが分かってくる。
書き出す前、頭の中は漠然とした「どうしよう」が100%だったのに、
そのうち60%くらいはすでに解決できる問題だとわかった。
残りの30%は、調べたり誰かの助けを借りればどうにかなりそうな問題だということが分かった。
そして最後に残った、たった10%が悩みの種だということが分かった。
これは今の時点では独りではどうにもできそうにないので、上司に相談することにした。
そしてそれは、今悩んでも仕方がないことに気づいた。
これで、実体がなくボンヤリとした得体の知れない不安から「具体的な課題の集合体」に代わった。
正体が分かれば、大体のことは怖くない。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」というやつだ。
そうやって不安をノートに書きなぐった日は、
不思議なくらいぐっすり眠れることができた。
ジャーナリング
「これはすごい発見をしたぞ!」と息巻いていたが、
これは世の中に既にある「ジャーナリング」と呼ばれるものだということが分かった。
ググれば死ぬほど出てくるので敢えてリンクは貼らないが、
心理療法などでも使われるれっきとしたカウンセリングの手法のようだ。
知った時には少しがっかりしたが、不安を解消するいい方法を発見できた。
悩みや不安で眠れぬ夜を過ごしているのなら、その思いをノートにぶつけるといい。
誰にも見せない心の内を思うがままに「ぶん殴り書き」してやれば
その悩みはもう解決したも同然だ。