新型コロナ時代の備蓄法「ローリングストック法」についてもう少し詳しく書く
1/30のニュースで、自宅療養者の増加に保健所が対応できなくなり、自宅療養者向けの食糧・日用品の配布が追いつかなくなってしまい、ついには50歳未満の自宅への配送が中止に追い込まれる事態となっている。神奈川県は中止に伴い、自分で備蓄をするよう求めているとのこと。
今のところ神奈川県のみだけど、東京をはじめ全国的に日々、1日当たりの新規感染者数が過去最高を更新し続けている状況を見ると、この問題は神奈川県だけにとどまらない可能性がある。
しかし、食品調達を自己責任というのも何とも酷な話だと思う。これだけオミクロン株が急激に蔓延している中、感染してしまうことは必ず市も自分のせいとは言い切れない。ネット通販に頼るという手もあるが、感染してしまった場合はできるだけ他人との接触をなくさなければならない。その状況で食品や日用品の調達はかなり困難だろう。
これだけ感染者が爆発的に増えてしまった以上、保健所の方々の多忙さは想像を絶する。そんな状況で今回のこの判断を「無責任」と非難するべきではない。未曽有の大災害ともいう状況で、国や地方自治体に頼らず、自分でできることは自分でやった方がいい。
今回の件で、まず僕らができることは万が一感染した場合に備えること。
具体的には、感染した場合に備えてせめて1週間程度は日用品と食品の備蓄はしておいた方がよさそうだ。
ただ、特に食品については備蓄すると賞味期限の問題が出てくる。
買い込んだはいいものの、結局使わずにどこかにしまい込んでしまって気づけば賞味期限ぎりぎりであわてて食べるか、期限が過ぎてしまって結局捨てて無駄にしてしまう。
そんな経験をしたことがある人もいるだろうし、そういう懸念があるから備蓄に踏み切れない人もいると思う。
そんな時にお勧めの備蓄方法が「ローリングストック法」だ。
先日の記事でもちょろっと書いたが、こういう事態だからこそしっかりとお伝えしたほうがいいと思い、詳しく書くことにした。
ローリングストック法
これは簡単に言えば普段使いするものを備蓄しながら使っていく方法だ。買ってしまい込むのではなく、使いながら補充していくのがこのローリングストック法の唯一にして最大の特徴だ。
例えば下の図のように、魚の缶詰を月に4個食べる家庭があるとする。まず初めに1か月分の4個を自宅にストックしておき、普段の食事で賞味期限が古い順に使っていく。次に、使った分だけ新たに補充する。
これを繰り返すことで、常に家には1か月分の備蓄があり、かつ賞味期限の短い物から使っていくので期限切れの心配もない。使い切ったら買いに行くのではなく、その都度、使った分だけ補充することに意味がある。
最初に1か月分を買い込むという一時的な手間は発生するが、これを習慣にすることでいろんなものを備蓄しながら使っていける。万が一食品の調達ができなくなってしまったとしても、とりあえず常に1か月分の備蓄はされているので何とか乗り切ることができる可能性がある。
ライフラインや輸送関係が崩壊して、本当に食品や日用品の供給が絶たれてしまってから備蓄を始めようとしてももう遅い。おととしのマスクやトイレットペーパーの状況を考えれば想像がつくと思うが、こういうものは普段からの備えが物を言う。
缶詰や無菌米飯、パスタやミネラルウォーターなどの賞味期限が長い物は備蓄しやすいが、短い物は備蓄が難しい。消費期限が1~2日の物はこの方法でも管理が難しいが、賞味期限が1か月以上あるものならば(自分の消費スパンを間違えなければ)意外と管理は難しくない。
いちおう、参考までに東京都の「備えておきたい食料品・日用品の例」の画像を掲載する。
いずれも出典は下記サイト
www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp
濃厚接触者の段階でも7日間の自宅待機期間が発生する今、いつ満足に買い物もできない状況が訪れても不思議ではない。
不安をあおるわけではないが、今回の新型コロナ騒動は、何かあってから動くのでは遅いことが多い。国や自治体がやれることにも限界があり、実際にその限界に達してしまった自治体もついに出てしまった。
そうなってしまった以上、自分にできることは今すぐにでも始めるべきだ。