どうして12月の呼び名だけ「師走」をよく使うのか
12月のある日、小学2年生の娘に突然質問された。
「どうして他の月は普通なのに12月だけみんな『師走』っていうの?」
それを聞いてハッとした。確かにそうだ。
1月から順に睦月、如月、弥生、卯月、皐月、水無月、文月、葉月、長月、神無月、霜月、師走と名前がついている。
今まで知らなかったけど、これらの呼び方を和風月名(わふうげつめい)というらしい。
毎月和風月名があるのに、テレビなどでも「師走」以外が使われているのをほとんど聞いたことがない。
強いて言えば「五月(さつき)晴れ」と競馬の「皐月賞」くらいか。どっちも5月だ。
この記事を書くために全部書いたけど、水無月と霜月がなかなか出てこなかった。
それくらい馴染みがない呼び方。
ではなぜ師走だけこんなに普及したのだろう。
思うに、「師走」の由来が関係しているのではないかと思う。
普段は落ち着いている師(=僧侶・お坊さん)も走るほど忙しい時期、という理由で「師走」となったらしい。
諸説あるようだけど、この由来が一般的に知られているようだ。
そう考えると、由来がわりとポピュラーなおかげで、たった2文字で「12月」かつ「何かとあわただしくなる時期」ということを表現できるのは使う側としても便利だ。
そのおかげでここまで師走だけが多用されてきたんじゃないかというのが僕の考え。
違ったらすみません。
娘に言われるまで気にしたこともなかった。
それくらい無条件に「師走」を受け入れてしまっていた。
僕の頭も相当凝り固まっているのかもしれない。
僕にとっての当たり前の世界は、娘にとってはきっと不思議なことだらけなんだろう。
好奇心をいつまでも大事にしたい。
なんて、いくら急に思い出したからって、2月も下旬に差し掛かろうって時に今さら何書いてんだって話。