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僕の人生補完計画

紙の書籍と電子書籍、それぞれのいい点悪い点と「再販制度」について考える

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  • 数年前はたしか「電子書籍なんて普及しねーよ!」なんて言われていたこともあったようですが、近年の電子書籍の普及は目を見張るものがありますね。かくいう僕も最近はもっぱら電子書籍を購入することが多くなりました。

 

場所を取らない

電子書籍のメリットと言えばまずこれが思い浮かびます。何百冊、何千冊ものデータが小さなスマホやタブレット1つに収まるので、家じゅうが本だらけになることも、新しい本棚を買う心配もせずに済みます。圧倒的省スペースで、シンプリスト・ミニマリストを目指して家のものを極力減らしたいと考えている人には革命的な本の形と言えそうです。

持ち運びにも便利で、小さな端末ひとつあれば何冊もの本を読むことができるので、本をぎゅうぎゅうに詰め込んだ重いカバンを引きずる苦労もありません。本を読むのは好きだけど重たいものを持ちたくない僕にとっても、これは嬉しい事です。

 

違う端末でも読んだページを同期できる
たいていの電子書籍アプリに搭載されている機能がこれ。たとえば自宅のタブレットで100ページまで読んだ電子書籍を外出中にスマホで簡単に、続きから読むことができるのは本当に便利です。

 

紙の本よりちょっと安い
印刷代、紙代がかからない電子データなので、当然紙の本よりも電子書籍版の方がちょっと安いことが多いです。更に本屋さんでは紙の本を売っている本屋さんでは独占禁止法23条「再販売価格維持制度」の規定により定価販売が義務付けられている為、セール販売というものができません。しかし、電子書籍はその範疇に当たらない為、しょっちゅうセールやクーポン割引が実施されています。もともと紙の本よりちょっと安い上に10~20%、時には半額セールなんかもやっているので、電子書籍の方がかなりお財布に優しくなっています。

 

それでもやっぱり紙の本も好き
全部電子書籍になって紙の本なんてなくなってしまえ!とは思いません。紙の本だって、僕は好きです。「○○ページをもう一回読もう」と思った時は圧倒的に紙の方が早く目的のページにたどり着けるし。それに本を読み進めるうち、今どれくらい読んで、あとどれくらい残っているかが直感的にわかるのもやっぱり紙の本の方が優れています。電子書籍はそのあたりがちょっと感覚的にわかりづらい面がありますよね。あとは、勉強する為の教科書や参考書は紙の方が便利です。書き込みも自由だし、付箋を貼り付けたり折ったり、そのあたりの自由度は電子書籍にはちょっと真似できません。あとは、人によっては紙の手触りが好きとか、本のにおいが好き、なんていう本の中身とは関係のない部分に愛着を持っている人もいるようだし、これからの時代、電子書籍と紙の本、両方とも残っていってほしいと思います。

 

最後に、文中で触れた「再販売価格維持制度」、いわゆる「再販制度」ですが、どうして紙の書籍に限ってこんな制度があるんだろうと不思議に思って少し調べてみました。
独占禁止法23条「再販売価格維持制度」とは「本をはじめとする著作物は文化的価値があり、誰もが平等にそれを享受する権利を有するべきである」という考えをもとに成り立っています。簡単に言うと「本は文化的な価値があるし勉強にもなるので、だれでも平等に同じ値段で買えるようにしましょうね」ってことです。そしてこの「再販制度」は、以下の理由によって義務付けられています。

1.「定価販売をすることで、全国どこでも同じ価格で書籍を買えるようになるため」
2.「出版社が自由に出版活動できるようになり、多様な出版物が供給できるため」

理由1に関しては、たとえば東京のように本屋がたくさんある地域では必然的に価格競争が起こって消費者は本をより安く買える環境になりますが、人口の少ない地区ではそれが起こりにくくなり、本の値段が下がりにくくなります。すると、東京と地方では本の価格の格差が生じ、本(=文化)を手に入れる環境に格差が生じてしまうという理由だそうです。
2.については、大きな出版社なら価格が下がっても規模が大きい為ある程度の利益を出せる(スケールメリット)のですが、少数の専門書のみを扱う小さな出版社は価格競争が起こると利益を出せなくなり、結果として出版物の多様性が失われる事になります。
この2つの理由から、紙の書籍には独禁法の例外措置(?)として再販制度が定められているのですが、昨今の電子書籍はこの再販制度適用外になります。だからセールやクーポン販売が可能なんだとか。たしかに電子書籍なら地域による価格差も関係ないし、電子データなのでスケールメリットも無視できる。だから電子書籍はこの「再販制度」の対象外になっているようです。電子書籍の普及で、この「再販制度」も大きく見直される時期に来ているような気がします。

再販制度については以下のサイトに詳しく分かりやすく書かれているので興味のある人は読んでみてください。

kot-book.com

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