【育児】ベビーカーと背中越しの人間模様
休日はよく、息子(2)をベビーカーに乗せて外出する。
公園に行ったり、息子が好きな電車に乗りに行ったり。
ベビーカーを押しながらどこを見るでもなく、ぼんやりと周りを見ながら歩いていると、すれ違う人が時折息子を見ていることに気づく。
赤ちゃんを見る人のタイプは様々
最初に断っておくと、一人の親として子供を見られることに悪い気はしない。むしろ嬉しい。
ささやかながら、親バカ心が満たされる瞬間でもある。
一番多いのは比較的高齢の女性。
見るだけじゃなく「かわいいねぇ」とか「いくつ?」と声をかけてくる割合が一番高い。
自身の孫や子供が幼かったころの面影と重ねているのだろうか。
次に多いのが、同じくベビーカーを押している母親。
こちらはどちらかというと自分の子と見比べるように「ジロリ」と見られていることが多いように思う。
ベビーカー同士がすれ違う時、結構な確率で赤ちゃん同士も見つめあう。
ライバル心?単なる同年代に対する興味??
あまり感情のこもっていない視線でお互いを凝視するあの現象は何なのだろう?
あとはもともと子供が好きなのであろう、様々な年代の人。
ただ息子をちらりと見る人、明らかにマスクの下でほほ笑んでくれる人、愛嬌たっぷりに手まで振ってくれる人、いろいろいる。
こないだまぁまぁ強面にも関わらず息子に微笑みかけてくれた母性本能あふれるヤンキー風のお兄ちゃんが、僕と目が合った瞬間にメンチ切ってきたときはどうしようかと思った。情緒不安定か。
レジのお姉さん
外出ついでに買い物に寄ったとき、会計が終わった後にそれはもう満面の笑顔で息子に「ばいばい」と手を振ってくれるお姉さんに出くわすことがある。惚れてまうやろー!!
もうそれだけでお店自体が素晴らしいものに思え、他の店より多少高かろうがその店をひいきにする。
まぁ、アルバイトなのか知らんけどめったに合うこともなくただ高い買い物をする羽目になるのだけど。
店の採用担当者は子供好きを積極的に採用すべきだと思う。間違いなく店の売り上げに貢献するはずだ。
肩ごしの心理戦
ベビーカーではないが、電車に乗っているときなどに抱っこすることがある。
僕の肩越しに後ろを見ている息子が笑ったり、隠れたりすることがある。
そういう時、ほぼ100%僕の後ろにいる人があやしてくれている。
この時の対応が難しい。
僕も割とやるのだが、変顔をして笑わせようとしているので
親と目が合うと非常に気まずい。
なので僕は気づかないふりをする。
が、相手があやし上手なのかとんでもなく変な顔(失礼)なのか、
子供がゲラゲラ笑いだすことがある。
そうなるとさすがに無視もできないので、ちらっと後ろを振り向く。
目が合うと、とくに若い人などは気まずいのか、照れくさそうに苦笑いする。
何も言わないのも悪いし、お互い微妙な雰囲気になるので
一言お礼を述べたあと、息子に「遊んでもらってよかったねぇ」とフォローを入れる。見られるのと同様、遊んでもらうことも全く嫌な気分にはならない。
僕も同じシチュエーションなら、他人の子でも変顔で笑わせたいと思う。
同時に
「赤ちゃんよ、笑え!親よ、気づくな!」
と心の中で祈りを捧げたりする。
一見和やかな雰囲気でも、腹の底では微妙な心理戦が繰り広げられている。
あやす方も必死、親も必死だ(大げさ?)。
上の子の時も思ったが、こういうやりとりはだいたい3歳くらいまで。
「赤ちゃんらしさ」と注目度は比例関係になっている。
生まれたての頃がMAXで、徐々に赤ちゃんらしさを失っていくのに合わせて見られることも、あやされる機会も減っていく。
生まれたばかりの弱弱しい存在は、周りの助けがないと生きていけない。
生存のために、相手の母性本能をくすぐるオーラみたいなものを出す能力が子供には備わっているのだろうか。