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未来のエアコンは「色」で温度を制御するのだろうか ~世界一白い塗料が実現するモノトーンの街並みについて~

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https://www.purdue.edu/ より引用

米国パデュー大学の研究チームが「世界一白塗料」の開発に成功したそうです。

www.purdue.edu

この記事によると、新しく開発された新塗料は太陽光の約98.1%を反射し、世界で最も白い塗料としてギネスブックに記載されるそうです。
しかもこの白い塗料、あまりに白すぎて太陽光を反射しまくるおかげで赤外放射の関係で熱収支がマイナスになるため、冷えるそうです。

ん?赤外放射?熱収支がマイナス?
どういうことでしょうか?白いと冷えるってどういうこと??

ちょっと調べてみたところ、地球上(だけじゃないけど)の物質はたいてい、赤外線を放出しているそうで、エネルギーが中から外に移動する性質があるそうです。われわれ人間からも、もっと大きなスケールでは地球そのものも赤外線を放出しているそうです。そこに赤外線を含む太陽光が当たることで、今度は外から中にエネルギーが入り、その結果として物が温まるんだそうです。このエネルギーの出入りが「熱収支」で、マイナスなら冷えて、逆にプラスなら温まるということです。

この熱収支は光を多く吸収する=真っ黒いほど高くなるそうで、真夏の炎天下に黒いボディーの車の方が白いボディーの車に比べて激熱になんだそうな。

ん?白い=光を反射するなら白いものなら冷たくなるのでは?と思いきや、一般的な「白色」は80~90%程度しか反射せず、その程度では熱収支はマイナスにならないようです。90%反射してもマイナスにならないってすごいですね。

これとは反対に、ギネスにも載っている世界一黒い物質「ベンタブラック(Vantablack)」なんて物質もあり、可視光の99.965%を吸収するそうですので、炎天下においておくとさぞあっつあつになるんでしょうね(「可視光」の99.965%だから赤外線吸収能力とは別なのかな?)。

ja.wikipedia.org

この世界一白い塗料の冷却能力はそこいらのエアコンの性能を上回るほどあるってのがびっくり。家の外壁に塗ればガンガン室温が下げられるなんてすごいですね。将来的にはスイッチ一つで家の外壁の色を暑い日は白く、寒い日は黒くすることで室温調節できる日が来るかもしれませんね。ただ、それをやると町全体がモノトーンになってしまいなんだか味気ない気もしますが。寒がりな人の家は年中周りよりやや黒く、未来の小学生などは「おまえんち、いつもちょっと周りより黒いよなwww」とか、外壁の色でいじめられる子とか出てくるんでしょうか。他にも、馬鹿な大学生が真夏に我慢大会なんぞ始めようものなら、真っ白な街並みの中であるアパートの一室のみ外壁が真っ黒に染まって、周囲をざわつかせるなんてことも起こるかもしれません。

なんにせよ、今のエアコンの仕組みは発電からして複雑すぎますよね。主な発電方式の原子力や火力は、お湯をボッコンボッコン沸かした蒸気でタービンを回して発電して、それを送電線で各家庭に送って、今度は家庭内で電気を使って空気をギュッと圧縮したり逆に膨張させてたりして空気を暖めたり冷やしたりするなんて、もっとシンプルにできないもんですかね。特に冷房なんて、一生けん命お湯を沸かして何をするのかと思いきや、結果的に部屋を冷やすって。21世紀も5分の1を過ぎたというのに、何やってるんでしょうね人類は。

その点、色を使った温度管理は極めてシンプルですね。寒けりゃ黒くして、暑けりゃ白くする。単純明快です。早く実用化して街並みすべてがモノトーンになる未来を実現してもらいたいものです。そんな未来で儲かって仕方ないのは、外壁の清掃業者さんなんでしょうね、きっと。

 

 

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