子供は絶対評価でほめる。~相対評価で育った僕の苦い思い出
子供を持つ親の皆様は、子供をほめるときどうほめるでしょうか?
いきなり「どうほめるでしょうか?」と言われても困惑するかもしれませんが、相対評価と絶対評価のいずれの方法でほめてるのか、というのが今回のメインテーマです。
僕は可能な限り意識して絶対評価でほめます。ほかの子と比べてどうだったかではなく、うちの子供の能力に対して評価することをかなり強く意識して誉めるよう心がけています。
例を挙げると、自分の子供が今までよくて70点しか取れなかった算数の問題で80点取ったとします。でも他の子は100点を取った子がたくさんいたとき、相対的に評価すると「まだまだほかの子よりできていない」となりますが、絶対評価ならば「10点上がってすごい!成長した!」となります。本心を言えば、周りが100点ばかりなのに80点なのは「ほかの子より理解力が低いのでは?」と不安になる気持ちもゼロじゃありません。しかしそれと子供をほめることは別の話。子供の成長をほめるとき、他の子供は関係ないというのが僕の持論です。他と比べてどうだったかより、自分の子供がどう成長したかに重点を置いて、そのことをしっかりと子供に伝えることが大事だと考えています。
そのまで強く思うには理由があります。僕自身がかなり相対評価で育ってきたからです。僕の父親は、今思い返しても恐ろしいくらいの相対評価タイプでした(今でもその傾向が強いです)。自慢ではなく、僕は子供のころかなり勉強ができる方でした。しかしそのことを手放しで父親に褒められた記憶はありません。大げさではなくゼロです。100点のテストを見せても「〇〇君(父親が知っている僕の同級生)はどうだった?」とか「100点取ったのはクラスに何人いた?」ということばかりを聞いてきました。「よくやった」「すごい」というワードが出てくることはありません。「クラスの半分くらいが100点だった」と言おうものなら「なんだ、簡単なテストか」などと言われる始末。父親にとっての興味は僕自身の成長よりも「ほかの子と比べて優れているかどうか」だったのだろうなと思います。100点をとっても嬉しいという気持ちは次第になくなり、他の子と比べてきちんとできていればそれでよし、それ以上は望んでも仕方がないと思うようになりましたし、他の子と比べられて正直傷ついていました。
そんな僕でもひねくれることなく何とか育ってこられたのは、母親だけはきちんとほめてくれたからでしょう。だから僕はそんな父親を反面教師にして、我が子に対してはしっかりと絶対評価でほめてあげようと考えています。他人の子供など関係ない、我が子がほんの少しでも成長したのなら、そのことを大いにほめてあげる。自分は自分、他人は他人。自分の能力を人と比べて一喜一憂するのではなく、自分の成長を心から喜んで自身につなげていける、そんな子に育ってくれるのが僕の望みです。