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僕の人生補完計画

言葉のビジネスマナー:「とんでもございません」なんて日本語はない!・・・けど?

名刺の渡し方

新入社員が僕の事務所に配属されて、社会人としての言葉のマナーにとまどっています。

 10月から新入社員の教育係に任命されました。新入社員にも早速電話対応などをさせていますが、慣れない尊敬語や謙譲語に苦労しているようです。

 

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「とんでもございません」は間違った日本語
相手からの賞賛などを謙遜して打ち消す際などにつかう言葉「とんでもない」。これを丁寧に表現する言い方として「とんでもございません」という言い方を時々耳にしますが、本来これは間違った日本語です。

「とんでもない」とは、「もったいない」や「みっともない」と同じく、それ一語で一つの言葉になっています。「おいしくない」や「できない」のように、動詞や形容詞+「ない」の組み合わせた言葉とはもともとのつくりが違うわけです。そのため「とんでもございません」は本来の日本語の使い方としては間違っています。「もったいございません」とか「みっともございません」なんて使い方しませんよね。それと同じです。

正しい「とんでもない」の丁寧語は?
最も正しい言い方、それは「とんでもないことです」とか「とんでもないことでございます」。何やら大仰に聞こえますが、これが本来の日本語としては正しい丁寧語になります。

 

「とんでもございません」も認められているらしい
ただ、本来間違っているはずの「とんでもございません」も、最近認められてきたようです。文部省直下の文化庁による「敬語の指針」によると、現在ではこの「とんでもございません」も一応敬語として間違った使い方ではあるものの、慣例化されつつあり問題ないとされているようです。こうして日本語の意味が時代によって変わっていくんですかねぇ。変なの。

「役不足」の使い方に注意
ついでになりますが、「役不足」という日本語も人によって全く異なる使い方がされているのは有名です。本来は、能力に比べて与えられた役目が軽すぎることを指す言葉なのですが、最近は「与えられた役目に対して能力が低いこと」として使う人が多いそうです。なので「この仕事は私には役不足です」と言うと、謙遜しているようで実は「こんな仕事マジちょれ~っす」と言っていることと同じなのです。たぶん「力不足」と混同しているんでしょうね。

がしかし、この言葉を使う時には注意が必要です。例えば、自分より目上の人に対して本来の意味で「この仕事は先輩には役不足ですよ」と言ったとしても相手が間違った方の意味でとらえてしまい「なんだとコラ」と胸ぐらをつかまれる可能性が高いのです。いやいや本当の意味はこうですよ、と諭したところで時すでに遅し。今度は自分(先輩)の無知をバカにされたと思いグーで殴られます。そんなひどい先輩は僕の周りにはいませんが。

正しい使い方をしても間違った使い方をしても相手に誤解を与えてしまう…日本語って難しいですね。

 

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