世にも奇妙な「スピリチュアルタクシー」に乗った話
先日、久々に僕が勤める会社のシステムトラブルにまきこまれて猛烈に疲れ、電車と徒歩で帰るのが半端なくしんどかったので、最寄駅でタクシーを拾って帰りました。ふだん昼食代もケチっておにぎりを持参している僕ですが、家までは1,000円ほどで帰れるので、まぁいいかと軽い気持ちでタクシーに乗りました。
運転手さんは50歳前後の気さくな方で、道すがら
運転手さん(´∀`)「最近急に涼しくなりましたねー」
僕(°Д°)「ですねー、気温差のせいか、うちの2歳の娘が風邪ひいちゃいましてねー」
なんてごく普通の会話をしていたわけですよ。
ところが会話が進むにつれてこの運転手さん、徐々に様子がおかしくなってきました。
(´∀`)「ところでお客さん、スピリチュアルってどう思います?」
(°Д°;「は?!スピリチュアルすか?」
(´∀`)「科学的にもスピリチュアルって、すごくまじめに研究されてるんですよ」
(°Д°;「精神医学とか、神経科学みたいなやつすか…?」
(´∀`)「んー、ていうか、前世の記憶?ってやつです」
(°Д°;「前世・・・いやぁ、どうでしょう」
(´∀`)「科学的な証明はまだなんですけどね、でも常識なんですよ」
(°Д°;(なにこれ、なんの話?)
(´∀`)「東大でもまじめに研究されてましてね。全ての人は前世の記憶を体のどこかに必ず持ってるもんなんですよ」
(°Д°;「…はぁ、不思議ですね」
(@∀@)「全然不思議じゃないんですよ!例えばお客さん、2歳の娘さんがいるっておっしゃてましたよね。当然あなたの中には娘さんの記憶は2年分しかないですよね。でも本当は前世からずっと一緒でね、実はそのずっと前からの記憶があるはずなんですよ!」
どんどん前世の記憶についてヒートアップしてくる運転手さん。自宅までの最後の直線500メートルくらい、明らかに速度を落としてゆっくり運転してるし、話止まらないし。ちょっと怖いし。
自宅前に到着して、会計中もずっとスピリチュアルとか前世の記憶について語りまくる運転手さん。しかもお金を払ってドアが開いてるのにまだ話し続ける運転手さん。
(@∀@)「だけどね、これは常識なのに科学的に証明されていないから否定も肯定もできないんですよ」
(°Д°;「あ、はぁ・・・でしょうね。(早く降りたい…)」
(@∀@)「どうですお客さん、スピリチュアルについて興味持ってもらえました?」
(°Д°;「ただただ怖いです。いやまぁ、帰ってネットで調べてみますね。じゃ…」
(@∀@)「お客さん!ネットで調べるんならね、○○大学の○○教授のサイトがね…」
(°Д°;(いらんこと言ってもうたー!!!!)
なんだかんだで5分くらい、ドアが開いたタクシーの中で後部座席の僕をしっかりと見据えながら話す運転手さんの熱烈スピリチュアルトークを聞かされたわけで、これは無理に終わらせないと解放されんと思い、最終的には「実に興味深いお話でした!それじゃ!」といって逃げるようにタクシーから降りました。
しかも降りた後も僕のことを凝視!こえーよ!!
このまま家に向かうと運転手さんに自宅がばれるという、意味不明な不安感に襲われた僕は隣のコンビニに逃げ込んでタクシーがどこかへ行くのを待ちました。(完全な被害妄想ですが)
家に帰ってすぐ妻にこのことを話すと、爆笑してました。
怖かったんだっつーの。
もちろんスピリチュアルについてバカにしているわけではないし、前世の記憶についても、そういう心理療法があるのも知ってます。だけどね、ただただおじさんの態度が怖かったわけ。あの狭い空間で見知らぬおじさんにガン見されながら「スピリチュアル!」って迫られて平気でいられるわけないっつーの!
楽しようと思ったのに、よけいに疲れた一日でした。
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