この世で一番シンプルで強いのは、金でも暴力でもなく「孫パワー」なのかもしれない
我が家には2歳の娘が1人います。当然僕の父親にとっては孫になります。しかも初孫です。初孫が生まれたことによって、僕の父=おじいちゃんに劇的な変化が生まれました。
僕の父は今年で70歳、いわゆる「古希」です。東京で妹と二人で暮らしています。見た目は実年齢よりはかなり若く見え60歳前半でも割と通用する容姿ですが、パソコン等の電子機器はとにかく苦手です。実家のパソコンに何か不具合が起きたときに自分で直せないので、お盆や正月に僕が帰省した際にまとめて面倒を見てます。携帯とパソコンのメールはかろうじて使えます。あと、ネットに関しても閲覧は多少できます。妹もスマホは使えますがパソコンのセッティングはからっきしダメです。
実家のパソコンはつい最近まで8年くらい前のオンボロを使っていました。僕がメンテナンスしたところでどうしようもないレベルだったので買い替えることを勧めたのですが、デジタル音痴の父は「めんどうくさい」といつも先延ばしにしていました。
先日、そんな父からメールが来ました。
父「今日テレビで、パソコンを使って無料でテレビ電話ができると知った。『スタイル』みたいな名前。うちでもできる?」
僕「Skypeの事ね。こっちはできるけど、親父のパソコン古すぎてたぶん無理」
父「○○(娘の名前)ちゃんとスカイプしたい」
僕「パソコン買いかえれば?正月までそっちには帰れないから正月まで待つか、それか自分でやって。」
~翌日~
父「パソコン買ってきた。東芝の△△ってやつ」←無駄にハイスペックなモデル
僕「早っ。そしてなんでそんないいやつ買ったんだよ…」
父「店員に聞いた。白の光沢が美しいPCだ。今初期設定やってる。説明書通りでいいの?」
僕「色はどうでもいいが、いいんじゃない?電話で教えるの無理だから、自分で頑張りな」
~2時間後~
父「無線LANの接続できた。もう少しでスカイプできます」
僕「ええ!?無線LANまで自分でやってんの?(笑)」
僕の実家のパソコンは、僕が出て行った後の元・僕の部屋、今はほぼ物置状態の狭い部屋の一角で有線LAN接続のみの環境でした。それが「リビングでゆっくり○○ちゃんとスカイプしたいから」という理由で、これまでほぼパソコンのセッティングなどしたことがない父が無線LAN機器の購入、接続まで自分でやるよう超絶進化しはじめたのです。
~さらに1時間後~
父「スカイプのアカウントとった。そっちも早くログインしなさい」
すげぇ、、、デジタル音痴の父親が「孫とスカイプしたい」というごくごく単純な理由のみで急速にIT進化し始めました。おじいちゃんのIT革命です。恐るべし孫パワー。たぶんこの世で最も強く、最もシンプルなのは暴力でも金の力でもなく、孫ラブなんじゃないかと思った瞬間でした。
今では毎週土日、娘とSkypeを楽しんでいます。否、明らかにおじいちゃんだけが楽しんでいます。こちとら実の親が今まで見せたことが無いようなデレッデレの顔で孫としゃべる姿を、いい加減見てられないんですがね。。。まぁ、親孝行ってことで。
たぶん、いや間違いなく今週末もメールが来るぞ。
「○○ちゃん、スカイプしましょう」(AM6:00)
…いや、はえーよ。
- アーティスト: 大泉逸郎,荒木良治,花岡優平,池多孝春
- 出版社/メーカー: テイチクエンタテインメント
- 発売日: 2005/12/07
- メディア: CD
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (10件) を見る